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老婆心ながら

土曜日, 8月 5th, 2017

私を心底満足させてくれる情報など、ネットにはないに等しいということに気づいて以来、断易に関してググるということはなくなったが、この間は仕事がらみで調べないといけないことがあったのに、どうしたことだか「断易」という語句を入力して検索をしてしまって、とあるブログの記事に遭遇。そのブログの存在は以前から知っていたし、断易に関するブログの中では間違いなく有益な方だという認識をしていたので、その内容に釈然としない想いを抱いてしまった。

ブログ主曰く、軍事占では我が将を子孫、敵将を官鬼として判断したりするので、スポーツの試合でも、それを敷衍して、世爻応爻以外に、子孫と官鬼に着眼してもいいのではないか――ということだったんだが、確定情報ではなく仮説の提唱であるというという点で酌むべき部分もあるにしても、官鬼と子孫で判断するのはいささか不都合も多いのではないかと感じたのね。

軍事占においてもっともゆるがせにしてはならない、官鬼と子孫のパワーバランスだけど、なぜ官鬼と子孫になるかというと、我と我が国を世爻、彼と彼の国が応爻であるという前提で、我を傷つけ苦しめる星である官鬼を敵軍の将とみなし、それを制することが出来る唯一の五類である子孫を我が国の安寧を維持する将とする――という考え方があるからなのね。おそらくこのブログ主も、他の記事の文章から推察するに、そのあたりのことは十分に知悉しているはず。それなのになぜ官鬼と子孫でスポーツの勝敗の判断が出来るのではないかと考えたのか、そのあたりが謎というか、消化不良。ケアレスミスかしら。

一つには、戦争に関しても、スポーツに関しても、勝敗や敵味方という概念を共有するからなんだろうけど、戦争における敵はenemyであり、スポーツにおける敵はrival。だから前者に関しては、敵=官鬼でいいけれど、後者の場合は、敵=兄弟と考えるのが順当。なんとなれば、兄弟は同じ利益や権利、名声を奪い合う敵対者の用神だから。監督と選手は運命共同体である以上、敵の監督の用神は兄弟となる。ここまで書けばわかるわよね。そう、スポーツにおいて、世爻応爻以外で勝敗を左右する用神を求める場合、軍事占のように官鬼と子孫を判断に加えるのではなく、あくまでも兄弟と官鬼。忌殺である子孫が動けば、むしろチームは負けてしまうのよね。

スポーツを占う場合に注意すべき点を挙げておくと、ホームかアウェイかという点を考慮する場合には、軍事占の断法も、ある程度有用になる。しかし、不倶戴天の国や地域同士が代理戦争目的で行い、その結果ホームだったりアウェイだったり、試合会場近辺が興奮したフーリガンによって破壊されつくしたり、相手が死ぬまで石を投げあう石合戦がオリンピック種目として採用されるなどとという極めて特殊な状況でなければ、参考にすべきはあくまでもライバルと競い合い結果を残すという共通のバックボーンを持つ試験占や功名占の断法以外には考えられない。角度を変えて占いたい場合は、賞金や優勝カップがどのチームにもたらされるかという観点で筮するのも良い。その場合は財事占。我から求めれば凶。物から来れば吉。おそらく一番判断に迷うのが、フィギュアスケートなど、複数の審査員の判断で順位が左右される競技。厳格なポイント制である分割り引いて考える必要もあるが、裁判占や選挙占の断法が参考になる。

基本的には「出来る子」であるくだんのブログ主がこの投稿を読んだら、十中八九不快に感じるだろうとは思うが、出来る子であればこそ、放置しておいてはいけない気がするので、タイトルに書いた通り、老婆心ながら、私見を述べておく。